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アジアカップ2007の日本代表

ハノイでの過酷な環境下、苦しい戦いの連続の中でも徐々に上りつつあった日本代表が、最後はズルズルとすべるように崩れていった、そんな全6試合だった。ピークはオーストラリア戦だろうか。


最後の韓国戦は文字通りの消耗戦だった。TVで観ていても今大会で一番疲れた。
「90分で決着つけようよ」、そう何度も想っていたが、まさかのスコアレスドローだった。日本が負けたのではなく、あくまでも試合は引き分け。だた、もし勝ち負けを決めるなら最後まで耐え抜いた韓国に1票投じても良いだろう、だから結果は日本代表にとっては妥当、あれで良かったと想っている。


10人になった相手から三度、得点を奪えなかった
(そんな大会、他にあっただろうか)、深いため息が出てくる。


今大会、スーパーサブ、ニューヒーローが出なかった。
山岸も、水野も、佐藤寿も、今野も、矢野も、ニューヒーローになれなかった。
一番その位置に近かったのが羽生だったが、その(オシム生え抜きの)羽生が最後のPKを外したのも象徴的
だった。羽生には忘れられない大会になったろう。
初戦カタール戦の終了間際の一対一、サウジ戦でのロングシュート、そして韓国戦での決定的なシュート……そのいずれかが決まっていれば彼はヒーローになれたのだ。そして日本代表も……
中国大会の玉田や、WC最終予選での大黒みたいな選手は6試合を要しても現れなかった。


今大会、印象に残った選手は中澤、川口、遠藤、俊輔……みなジーコJAPANのWC戦士たちだ。
個人的に最も期待した中村憲剛にはちょっと失望さえ覚えた(もっと前へ!もっとタフに!)。
また、怪我ぎみでも出続けなければ成らなかった選手たち(啓太、阿部、駒野、加地ら)のことを想うと「そんなにレギュラー以外に使える選手が居ないのか」とさえ。実際結果を出した選手は居なかったのだから、そういうことなのか。


しかし、どうして羽生はあんなにゴールに嫌われてしまったのだろうか? そこまで良くない選手?
一部のブロガーには「結局何も得られなかった」みたいな論調で語る人も見かけるが、そんなことを言うのは止めたい。人生に、サッカーに無駄なことはない。
アジアカップで優勝してコンフェデで健闘しても、WCで化けの皮が剥がれれば元も子もない。あんな惨めなことはもうたくさんだ。

大事なのは次にどう繋げるか。
これはボク個人の生き方にも通じること。
自戒の念を込めて、「次に繋がる一歩」を積み重ね、歩んで生きたい。
そして、これからも日本代表を信じて生きたい。
author:匠武士
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