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日本に戻る人、タイに残る人

赤バスは4バーツ(11円)均一

少々前の話だがアンテナ先の
の管理人・hiraさんが日本に帰国した。

その留学生活を振り返るコメントに興味深いものがたくさんあった。
はたしてボクが大学時代にタイにハマっていたら、こんな文章を残せたであろうか。

September 10, 2004
タイ語語学留学総括その一

◆就職について
「何のためにタイ語やるの?」という問いに対しては、未だに答えに窮してしまう。
未だにどういった道に進みたいのかが定まっていないのだ。
では、自分自身タイとどう付き合いたいのか?

1:タイは旅行で来られればいい
2:タイで仕事したい
3:タイに住むぞ

3については健康面で自信が無いので却下。
バンコクの公害が直接的な原因かは分からないものの、咳や頭痛といった日本ではなったことのない病気に苦しんだので、バンコクに住みたいとは思わなくなった。
敢えて私の立場を数値化すれば、1.7くらい(1と2の間)。
因みに留学開始当初は2.3くらい(2と3の間)だった。

タイ語はタイでしか通じない言葉である。
そんなたかが6千万人にしか通じない言語を覚えてどうする?
疑問に想う人がいても当然だと想う。それに対するボクの答えは、
ずばり「タイが好きだから」。
そして、英語がタイよりも遥かに通じて便利だったマレーシアの旅から戻ってつくづく想ったこと。
「その国の言葉を話せるって素敵なことだなあ」と。
それは
「(日本以外に)タイをこんなに好きになれたことを幸せに想うから」
とも言い換えられる。


ちなみに「じゃタイ語と英語、どっち上手くなりたい?」
と言われたら、ボクは「英語」と答える。
矛盾してますか?(苦笑)

来る前はタイの良い所ばかり目に付いて、タイ人は日本人よりも幸せな生活を送っていると勝手に思っていたのが、
現在感じるのは、日本はやっぱり色んな点でバランスも良いしクオリティも優れているということ。

「そりゃ当たり前だろう、タイと日本じゃ」、皆、そう想うでしょう。
ただ、重要なのは実際に体験してみてのhiraさんの言葉だと言うこと。
ずっと日本に居て、タイのことを想像して言う言葉とは本質的な重みが違う。
hiraさんの貴重な体験から得た説得力のある言葉。


ただ「バランスも良いしクオリティも優れている」ことが全て良いともいえない。
hiraさんよりも日本で長く生きて来た、タイ好きのボクが想うこと。

そんなわけで、将来何らかの形でタイ語を使う仕事(タイに携わる仕事)が出来たらいいと思っているものの、まずは日本の大学を卒業して、
日本で新入社員になって、日本式の仕事のやり方を勉強するのが、将来何をやるにも得策かなという結論に至った。

若さあふれる発言、良いと想います。
ボクも仮に大学生だったらそんな風に書いた、かも。
まず日本で頑張ろう、と。

(日本の)新卒採用情報を読んでみると、「浪人・休学で合計二年遅れまでなら問わないけど、それ以上はエントリー資格がありません。」という企業が少なからずあり、一浪の私にとって、三年遅れを取り戻せるだけの自信が無かった
「やりたい事がバチっと決まってないなら、後々の選択肢が多い方を選んでおいた方がイイ」というやる気の無いモットーなので<中略>今回はココで引き揚げることにした。

自分の考えがしっかり現れてますね。

実は以前、タイで学ぶ、日本を捨てる若者たち、みたいなセンセーショナルなキャッチで(どうしてもTVはそうなってしまって……)個人的に番組企画を練ったことがあって、
それはタイ語教室で知り合ったとある大学4年生との出会いがきっかけだったんですが、
いまはそんなに大袈裟でなくて、
アメリカやイギリスと同列にタイを留学先に選ぶ人が出て来て、
時代の変化をつくづく感じます。


今は日本に戻った人、hiraさんの今後に注目するとともに僭越ながらエールを送りたいと想います。

そしてタイに(今のところ)残っている人、すなわちボクも
タイとの関係を続けるには努力しなくては……。

T-POPの番組作りたいんですよねぇ、どちらかのプロデューサー様、声掛けてくれませんか。
(お手ごろ価格の)良いモノ作ります!

author:タイで想う日々管理人