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中田英寿とはいったい何であったのか?

人生とは旅であり、旅とは人生である。
中田ヒデには似つかわしくないベタベタの古典的(陳腐とも言える)日本語表現、リード……


日本に帰国しているのでイヤと言うほど情報が流れています。TVを付ければ自然にToo Muchな情報が。カズやゴンのコメントも出てきました。「残念」「ヒデらしい」……
HPでの発表のため、素材がなく多くのニュースがヒデの文章を長々読むだけの中、CXすぽると陣が(準備してたのでないだろうから)3時間の突貫工事で作った、ヒデの11年間を振り返るVTRは見ごたえがありました。
アトランタから最終予選前に加茂JAPANに招聘され、ジョホールバルの歓喜。「代表は決まったので今度はJリーグを応援してください」とインタビューに答える、まだあどけなさの残るヒデ。
そして、フランスWCからペルージャへ。この頃のヒデには手放しでワクワクさせられましたし、彼の最高の時期はここに集約されていたように想います。欧州デビューをしてもつまづく日本選手が多い中、最初が圧倒的にセンセーショナルでした。ペルージャでのデビュー戦、ユベントス戦の2ゴール、あれが本当に昔話のように想えました。
それほど現在のヒデをとりまく状況は変わりました。


中田英寿、世界的なスポーツ選手であるにも拘らず、これほど世論を二分させた選手も珍しい。
彼は言葉は話せても、伝え方が苦手だったと想います。少なくとも彼よりは英語力が劣るであろうボクが言うので説得力がないかもしれませんが。
海外に出て分かるのは、相手に「どう伝えるか」の大切さ。
中田を評される場合に日本でよく使われた「彼は語学が堪能だから……」の枕詞。ある意味日本人最大のコンプレックスを逆手に取った……しかし、これに皆、翻弄されているように想います。
言葉はあくまでも道具、その土地、土地での慣習に過ぎないのです。
大事なのは正確な内容ではなくて、伝えたい熱意や想いだったりするのです。
必ずしも語学が堪能な人が能力が高いとは限らない、というか、それが裏目に出る場合もある……海外で住んでいれば、そんな日本人も何人か知っています。特に20代の若い人にそういう傾向を感じます。

ヒデの美学……これも乱用が過ぎるかと。
こんな言葉で中田ヒデの正確な評価は出来ないと想います。
中田英寿とはいったい何であったのか?
その結論を出すにはかなりの時間を要するのでは、と想っています。

追記:まさにスカパーならでは。こんなの地上波で流せません。
http://www.youtube.com/watch?v=4tDdhWrF8sE
author:匠武士 *本家webタイで想う日々は毎日更新中です! 是非いらっしゃって下さい!