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海外在住日記・タイのパブでLiveを楽しむ

バンコクの生演奏の聞けるパブは軽く見ても200を超えます。
栄枯盛衰も激しく、正確に把握することは永遠に不可能でしょう。
そんな中、アヌサワリー(戦勝記念塔)にあるサクソフォン・パブ
高架電車BTSのアヌサワリー・チャイ駅からも徒歩1分、
交通の便もよく、またBANDの質も高く、安心して気軽に“音楽の街”バンコクを味わえる代表的な場所といえるでしょう。
さきの週末、ここで行われたタイ屈指のスカバンドT-BONEのライブの模様をレポートします。


店に着いたのは22時半ごろ。店員に聞くと、T-BONEは23時からとのこと。
やっと見られるのか、このLive。
店内は程よい入りでボクもカウンターの席を確保。
やっていた前座のハコバンがどうもしっくりこなく、
これはT-BONEとの比較をしっかりしてみたいと想っていた。
で、想いましたね。


やっぱり本当に(演奏が)上手い人って言うのは
肩に力が入っていないし、PLAYもさりげない。
「俺って上手いだろ」って光線を出しまくってる、
誇示してるMusicianほど実はたいしたこと無く、正直、見苦しい。
そういうのを改めて確信できました。
T-BONEはD、B、Per、G、Voの基本編成にホーン隊。
それにDJがお皿回してスクラッチとS.E.。
全音符(シロタマ)で埋めるkeyboardが居ないのが良いんですよ。
つまり、もうこれ、リズムの嵐。
最初は舞台下手のギタリストを見ていたんですが、使ってるギターがスタインバーガーのクライン。
イヤーこんなの見たの久し振り、熱帯魚みたいな形をした、ヘッドの無いギターです。
The Policeのアンディ・サマーズが一時期使ってたけど(恐らく10年くらい前)、現役で使っている人がタイに居るとは。
彼は完全Jazzスタイルでもうテンションコード(複雑な響きのコード)、雨あられ
上手いですよ、上手いですけど、つまんないじゃないですか、総じてこういうの(苦笑)。
なので、場所を変えて次はリズム隊の間近に。
このバンドはグルーヴ(ノリ)のカタマリ、のようなバンドで、もうBassとDrums見てるだけでお腹いっぱいでした。
特に親指と人差し指で弾くベーシスト、若そうなんですけど、左手の弦ミュートとのタイミングが絶妙。
速い曲でのスリーフィンガーも楽々こなす。
なによりDrumsとのコンビネーションが楽しくて仕方なかったです。
もう歌、要りません、みたいな(苦笑)。
演奏終了後に「ショートスケールのジャズベ(Jazz Bass)?」と本人に聞いてみたら「いや、ノーマル」との答え。
ボクなんかジャズベ持つとベースに弾かれてるような感じになるんですが。
彼がいかに楽器を自在に操っている証拠だとも想いましたね。
いやー、タイでも屈指の演奏を見せてもらいました。
終演深夜1時、音楽は素晴しい。

アヌサワリーのサクソフォン・パブ
特にチャージを取られることもなく、
ビール120B(320円)からで上質の音楽を気軽に楽しめます。
バンコクに旅行で来た際などに是非どうぞ。
パッケージツアーなどとは違う
バンコクの“生”の熱気を感じられること間違い無しです。
店の前には深夜まで営業している屋台もありますので、
Live前後にお腹を満たすことも簡単です。
バンコクは映画だって日本よりも早く上映されるモノも多いし(300円ほどでシネコンの最新設備で)
実はサブカル天国なのですよ、バンコクは。

author:タイで想う日々管理人