あの時ボクは「今日を境に時代はこれ以前、これ以後に分かれる」と直感的に想いました。そしてその通りになりました。
21世紀は夢と希望に溢れた時代……子供時代からのそんな淡い夢を打ち破る出来事。
21世紀は戦争の世紀が再びやってくる……あんな大惨事を見て夢など描けるか！と。911は戦争を知らないボクの擬似戦争体験となったと想います……
当時ボクは東京に住んでいて、映像のレギュラー仕事から１年近くブランクがあり、かなり精神的に追い込まれた時期でした。昼間ドキュメンタリーを得意とする赤坂の制作会社に行って、
「最近タイに行くようになったので、自分のビデオを使ってドキュメントを作ってみたい」など企画提案してました。
そしてその夜、テレビをつけた時に既に２機の航空機はWTCに突っ込んでいました。そして２棟のWTCが信じられないような、あっけなさで崩れて、それは、音楽や映画で、自分にあらゆる文化的な影響を与えてきた「自分の中のアメリカ幻想」をすべて打ち砕く瞬間でもありました。
もはやアメリカは世界の中心ではない……あの日から世界は変わりました、間違いなく。まるで、何かの試合開始のゴングが鳴ったように。
映画ユナイテッド93で再びあの頃の感情を生々しく思い出しましたが、次は映画ワールド・トレード・センターでどこまで自分は打ちのめされるのか……しかし、打ちのめされなければならないでしょう。なんとか21世紀を生き抜いていくためにも。あの仕組まれた大惨事を決して忘れないためにも。
その次の2002年、ボクは20年近く住んだ東京を引き上げました。
５年前の今日、皆さんはどのように過ごされていましたか？
そして、何を想われていましたか？
author：匠武士 ＊本家webタイで想う日々は毎日更新中です！ 是非いらっしゃって下さい!
