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既得権益に群がる、音楽と一番遠い人たちのお話

90年代末、映像の仕事を請けながら、公共事業にメスが入れられていくニュースを聞きながら「最後はNHKだ」と想っていました(NHK関連会社からも当然ギャラ頂きましたけどね、仕事ですからw)。NHKにはようやくメスが入れられようとしています。
そして、いまあの頃の想いを新たにしています。「次はJASRACだ」と。

録音・録画補償金やDRMのあり方などの議論の舞台に登場するのは、いつもJASRACを始めとする権利団体。だが本当の意味での著作権者であるプロの音楽家は、今日の状況をどう考えているのか。現役ミュージシャンで音楽配信の先駆者である平沢進氏に話を聞いた。

以下平沢氏の発言抜粋。

お金を払ってまで欲しいと思ってくれなければ、やってる意味がない。違法コピーしてそれで満足してしまうようなものであれば、それは自分のせいだと。作品がその程度のものでしかないと判断する姿勢を、今のところ持っています。

ボクも本当に欲しいと思えばCDを買うし、LIVEに出向きます。

不思議に思うのは、(JASRACは)客を泥棒扱いして、オマエが泥棒ではないということを証明するために補償金を払えと、言ってるわけですよね。これ自体私には理解できません。プロテクトや補償金の話はビジネスの問題であって、コピーするしないは倫理の問題じゃないですか。彼らは倫理を大儀にして、ビジネスしているだけなんですよ。

明確な一言!!

そもそも使用料を徴収している団体というのは、単に料金徴収団体ですので、トラブルが起こったときには解決してくれません。私は何回もトラブルに巻き込まれていますが、ああそれは当事者同士で処理してください、ということになるんですよ。

記事は以下でしめくくります。

ここで問題なのは、多くのミュージシャンがこの大事な著作権を、出版会社に譲渡してしまっていることである。つまりミュージシャンが著作権侵害を発見しても、作った本人には著作権がなくなっているので、どうすることもできない。これは侵害以前に、大変な問題……
2005年3月、あのYMOが乱発する過去音源の発売に対して、ファンに謝罪するという事件が起こった。これなどは、アルバムをリリースする権利、逆にリリースしない権利を、ミュージシャン本人が自由にできないという、もっとも有名な例であろう。

――最後に、今話題になっているiPod補償金が実現されれば、ミュージシャン側は収入が増えることになりますが。

平沢氏: さあどうでしょう?分配の資料でお分かりのように、意味不明のこういう数字が出てくるわけですから、私たちはカモですね。
それは多少のおこぼれは頂戴してますけど、別にうれしくないです。
ネットワーク配信が始まってデジタル化されたとたんに、JASRACが「コピーは犯罪だ」とリスナーを泥棒扱いするようになったのも、おそらくネットワーク、デジタルコンテンツの領域にまで権益を拡大したいということでしょう。いいマーケットを見つけたと思いますよ。(苦笑)

誰が音楽を殺すのか? 
多くの音楽を愛する人たちに知ってほしいニュースです。
author:匠武士 *本家webタイで想う日々は毎日更新中です! 是非いらっしゃって下さい!